一昨日6月30日、稚内北星学園大学の市民講座に参加して「カーリングとまちづくり」について学んで来ました。
講師は、稚内市総合型地域スポーツクラブ設立準備員会の役員にもなって頂いています『侘美俊輔先生』です。
ロコソラーレ北見でお馴染みの北見市常呂町のお話をメインに、常呂町がどうして今のようなオリンピアンの町になったのか?について侘美先生の分析も含めてお話し頂きました。
私達も、この稚内からオリンピアンを輩出したいとの思いで、総合型地域スポーツクラブの設立に向かっている訳ですが、常呂町の事例を聞くほどに、時間はかかれど必ず実現できるものと確信を強めた次第です。
その中で印象的だった話題をいくつかご紹介します。
熱心な指導者の存在
常呂町のカーリングの始まりは、どこにでもありそうなお話しです。
酒屋の店主の方(小栗さん)が、「何か冬に出来るスポーツはないか?」と探していたところ、カーリングと出会い、普及を始めたのがキッカケなのだそうです。
小栗さんは子供達を始めとする町民に熱心に指導されていたとの事です。これが全ての始まりだとおっしゃっていました。
小栗さんがカーリングを面白いスポーツだと思わなければ・・・今の常呂町は無かったかも知れないのです。
通年型のカーリング施設の建設
1987年に、はまなす国体をキッカケとして通年型のカーリング施設(日本初の屋内カーリング場)が誕生します。この施設が後々、町民の『社交の場』となっていきます。
町内の小中学校や高校が体育の授業として取り入れて、益々カーリング人口の拡大へと繋がります。また、2006年に北見市と合併し、北見市内の小中学校へもカーリングの波紋が広がっていきます。
ロコソラーレ(LS北見)の誕生
記憶にも新しい2018年の平昌オリンピックで銅メダル獲得の快挙を成し遂げた『ロコソラーレ』が2010年に設立されます。
1988年に”常呂町カーリングホール”ができてから実に22年の歳月を経て、2010年にチーム『ロコソラーレ』が北見市に誕生したのです。
身近にオリンピアン(強い選手)がいる環境が重要
常呂町が多数オリンピアンを輩出する町となった要因として、『最近接発達領域』と言う心理学用語があるそうで(詳細はネットで検索してみて下さい)、要するに身近な存在にオリンピアンや強い選手やチームの存在があると、その環境に置かれた子供達は、自然にオリンピックを目指したり、大会で優勝したい等と口にするようになると言う事でした。
言われてみれば、確かに強豪チームが強豪チームであり続ける理由が、そこにあるような気がしました。多数のオリンピアンが輩出される常呂町でも、同様の環境が自然と出来あがっていたのかも知れませんね。
稚内で実現するために・・・
侘美先生のお話を聞いて私なりに取り組むべき課題を列記してみました。
- とにかくカーリング人口を増やす
- カーリング競技を通じた市民同士の交流が生まれる機会を提供する
- ジュニアの育成環境を整えるため、市民や企業に応援して頂く機運を高める
- 優秀な指導者が存分に指導できる環境を用意する
- オリンピアン等が身近に感じられるようにイベントを企画し実現する
取り組むべき課題は、まだまだあるとは思いますが、今回の学びを生かし総合型地域スポーツクラブの設立に繋げていきたいと思います。